「会社を変えるのは現場社員の声」

行動指針の誕生と変わる組織体質

4月の経営計画説明会でお披露目され、この10月にメッセージの意図が発表された行動指針。
ポスターやカードが配布されるなど目にする機会が増えるなか、月初総合朝礼で竹内さんが「今日はオープンマインドを意識しようと思う」とお話しされるなど、全社的に行動指針を意識する機会が増えてきたと思います。
今月号では、この行動指針がどのようにして決まったのか、言葉に込められた想いをお届けします。

体質強化PJとは

現場社員と経営陣で構成された、パーパス浸透のためのプロジェクト。従来のトップダウン型組織から、社員一人ひとりが自ら考えて動く「逆ピラミッド型組織」への転換を目指し、社員の主体的な行動を促進して組織の体質強化と企業価値の向上を図る。

チームXとは

現場から推薦された社員で構成。支店長職・本社部門長で構成されたX1、リーダー職で構成されたX2、担当職で構成されたX3、の3つのチームがある。メンバーで1年以上かけて行動指針の素案を作成。経営陣へのプレゼンを経て現在の行動指針が策定された。

まさむね
正宗さん

東日本流通開発事業部
建築事業部長

どんな状況でも瞬時に人の心をつかむ、コミュニケーションの魔術師


しみず
清水さん

西日本流通業務推進次長

冷静沈着且つ心は熱々、周囲への気配りを忘れず、懐が深い。
大のジャイアンツファン


やりみず
鎗水さん

品川支店
コンサルタントセールス課 係長

学卒30期生(44期世田谷支店入社)、趣味は旅行。お休みをもらえば国内外問わず、色々なところにひとっ飛び!


たかひら
高比良さん

足立支店 設計課長

42期6月中野支店入社後、真摯なお客様対応で設計業務に携わる。
俳優の桐谷健太さんに似ていると社内で評判。


現場の声を入れなきゃ意味がない、これじゃ何も変わらない

行動指針は体質強化PJの「チームX」の皆さんが作られたと伺いました。チームXについて教えてください

正宗さん:元々、体質強化PJには社長以下役員の方々で構成される「経営層セッション(6チーム)」がありました。その打ち合わせの場で竹内さんから「行動指針を考えるのに現場の意見が入っていないのはおかしいだろう!じゃないと体質強化って言っても何も変わらないじゃないか!」というお話がありました。大東建託グループが「トップダウン型組織」から「逆ピラミッド型組織」に変わっていこうとするなら、まず上層部から変わっていかないといけない、という意味の強烈で明確なメッセージでした。そこから、現場社員だけで構成された『チームX』が発足したんです。

清水さん:一番最初に役職別に分かれて話し合った時、正宗さんが「いろいろ好きなように、ざっくばらんに言えばいいよ」って話しやすい雰囲気を作っていただいたので意見を言いやすかったよね。

鎗水さん:そうですね。自分が手を挙げたタイミングじゃなくても、打ち合わせの途中途中に「鎗水さんは何かある?」みたいに声をかけてくださったので、その都度思っていることを発言できました。

正宗さん:まずはX1〜X3の各チームに分かれて話し合いをしたんですよね。いきなり支店長・課長・担当の職位を混ぜた中では、担当者はなかなか発言できないよね(笑)。だから、それぞれ職位が一緒のチームでスタートして忌憚ない意見を出して、最後に現場の意見としてそれらをまとめて役員のもとに出そうと。

X3チームから最初に出た意見には、どんなものがありましたか?

鎗水さん:さまざまな職種が垣根を越えて話した時に、業務の側からみると「営業のこういうところがアレだな」みたいな、普段良くないと感じている小さな部分も出てきて。じゃあ、それはどうしたらいいのか考えよう!みたいな話や、日常の「こんなことあるよね!」などの会話から始まりましたね。

髙比良さん:利他主義とか、誰かのことを考えて行動しましょう、とか。今の行動指針はそれらをブラッシュアップしているものが多いんじゃないかな。

清水さん:結局、その方向性はそんなにズレてなかったんですね、3チームとも。チームが結成された時の竹内さんのお話があったからですよね。行動指針はグループパーパスが起点になっていることや、VUCA時代を生き抜く企業として逆ピラミッド型組織の必要性、自分ごとで捉えることの重要性を最初からチーム全員が共有していたからだと思います。

正宗さん:意見を出し合う中で、内容は多少は違っても向かっていくゴールが一緒だったというのは大きいですね。3つのチームは同じゴールに向かっていると感じました。

現場でグループパーパスの浸透はどれぐらい進んでいると感じますか?

髙比良さん:実際に課員に聞いてみたんですけど、「フワッとしてて実感しづらい」と。4月に行動指針がアップされても実感がないという声は多かったですね。でも、この行動指針に沿った施策が現場で実施されていけば、もっと現場の社員も行動指針を意識してくれると思います。せっかく私たち現場の声で行動指針を決めたので、作った我々が現場で発信することも大事だなと感じています。

清水さん:まだ今は「はい、ポスターとカードが送られてきました。」みたいな、上から下りてきてる感が強いかもしれないですね。現場の率直な意見としては、上から変わってくれないと…みたいな感じはやっぱりありますよね。

正宗さん:私は今期から事業部長になったのでその立場から言うと、本部長が「さん」付けで呼ばれたり「私たちは支援者なんだ」っていう言葉を使って担当者や課長から話を聞こうとしているのを身近で見るので、会社が変わろうとしているというのは肌で感じます。
 
実際、役員を前に我々の行動指針をプレゼンした時、「それで数字は下がらないの?」みたいな質問があったんです。でも、ある事業部長が「そこが変わらないと体質強化って言っても何も変わらないんじゃないんですか?」って言ってくださって。事業部長からその声が出たのを聞いて、「あぁ、これは会社が変わり始めてるわ!」って感じましたね。

鎗水さん:私もプレゼンの時に「実績落ちないの?」って聞かれて怖かったですね。

清水さん:でも、鎗水さん「落ちません!」って言い切ったよね。

鎗水さん:はい。「この会社には優秀な人たちがいっぱいいますし、このまま会社が変わればいい方向に向かえるので」って言い切りました。

正宗さん:私が入社した22年前は、社長や役員と一緒に協議するなんて想像もできなかったです。それが、会議の場で「それじゃ変わらない」という声が事業部長から出るっていうのは、とても大きな変化だと思いますね。

「お客様のためにならないからやめよう」と社員の誰もが言える環境にしたい

6つの行動指針それぞれに熱い想い込められていると伺っています。いくつか具体的に教えていただけますか?

正宗さん:一番初めの「お客様は自分の家族だと考えよう」は、私の実体験がもとになった言葉なんです。ある支店の支店長になった時(42期8月)、1戸だけ新築から1年以上も空いてる自社物件がありました。「支店から近いし、そこに住むよ」って言ったんだけど、「支店長には住ませられません!」って。なぜか確かめに現地に行って驚きました。その部屋の駐車場は一番奥の角、三方が車とフェンスに囲まれた奥まった場所で切り返しもできず、入口からバックで入らないといけないんです。

営業から言わせると、寸法は規定通り、戸数は増えて駐車場も取れるし、計算上の収支が良くて見てくれはいいんです。でも、その部屋がずっと埋まらないから他の部屋の家賃も下がってしまったんですよね。立地もいいし部屋も広いのに、その部屋のせいで他の部屋までおかしくなるんです。結果的に10年経って固定家賃が終わった時にお客さんは言うんです、「大東建託に騙された」と。

もし戸数を2戸減らしてでもゆったりしたプランにしておけば、収支が少し落ちても全体の家賃は落ちず20年30年事業として成り立つので、そっちの方がいいんです。入居者様目線でもそうですよね。周りの人に、「自分の恋人や家族が残り1戸のこの部屋を勧められたらここに住ませる?」って聞いたら、全員が「いや、絶対住ませません」って言うんです。じゃあ、そんなの提案するなよって。でもこの件は、営業担当だけが悪いのかというと、そういうことじゃない。支店長も業務も設計も工事もマーケもみんなが関わって完成している。途中で誰も「おかしいんじゃないか?」と言わない、言えないから完成しているんです。その雰囲気を変えていかないと。自分が入居者でも住みたいと思う、自分がオーナーでも建てたいと思う、自分の家族にも自信を持って勧められるものだったら、みんなが幸せになれるよねって。この行動指針が全社員に広がっていけば、おのずと「ブラックなんとか」って言われることは無くなりますよ。だって家族も恋人もみんないいなって思うものを提供しているんだから。そんな想いでこの言葉を提案しました。


清水さん:「オープンマインド」っていう言葉にも含まれますよね。異なる意見にも耳を傾ける姿勢ができることで、現場から「これはお客様のためにならないからやめておきましょうよ」って言える環境にしようと。そして、そういう「誇れる仕事をつないでいこう」と。このように、行動指針は6つで1つのストーリーになっているんです。

正宗さん:順番や句読点ひとつにもこだわったもんね。この行動指針が完成した時、役員の方々から言われたのは、「やっぱり現場を入れてよかった。本社の役員と部長だけだったらこんな意見は出てないわ。」って。それが竹内さんの意図されているところだったと思いますね。

行動指針を全社員に浸透させるために、チームXとしてどのような活動を考えていますか?

正宗さん:現場には「違和感がある物件、うちにもあります!」みたいな事例はいっぱいあると思うんです。だから、行動指針を言葉だけ発表するだけじゃなく、具体的な例や言葉一つひとつに込めた想いを共有することで「あ!そういうことね!確かに思ってたんですよ、私も!」みたいな共感がたくさん出てくると思うんですよ。説明文の公開だけだとそういう細かいところは伝わらないですよね。それをどうやって伝えていくかだと思います。

髙比良さん:例えば「ブレイクダウンを各支店でやる」みたいな事もいいですよね。自分たちで考えてやることに意味があると思います。私たちもチームXじゃなかったらここまで考えられなかったので。

鎗水さん:そうですね。全社朝礼後にみんなでブレイクダウンをするとか。全職種でやれたらいいですよね。そこで出た意見を集計して翌月発表するとか。それができると「あ!私の意見だ!」と感じてもらうことで共感者をどんどん増やしていきたいですね。

正宗さん:極論を言ったら、もう全社員がチームXになればいいってことですよね。そしたら同じ温度感になるし。私たちも最初は半信半疑から始まっているので。私自身も「結局トップダウンの会社なんだから、我々の意見なんて最後に消されるんだよ。現場の意見が取り入れるって形だけ言ってるだけだよ。」って最初は思っていました。

髙比良さん:上の方々の意識が変わりつつあるという部分は私も感じますね。もちろん、担当者からボトムアップして行動を変えていこうよってのが担当者目線であるんですけど、その方法を上から伝えるっていう『必要なトップダウン』もありますよね。

正宗さん:そうですね。浸透させる、分かってもらうために行うトップダウンは必要な部分だと思います。このあたりを社員の皆さんがわかってくれたら、社長や役員が言ってるだけだとか、どうせトップダウンなんていう声はなくなってくるんじゃないかな。「だって私たちの方がそれ体感してるじゃん!」みたいな。
そこに持って行けるようにしたいですね。

行動指針ツールを配布しました!

行動指針をいつでも思い出せるように、持ち運びしやすいカードとシールのセットがみなさんのお手元に配布されています。「行動指針に込めた想い」も台紙に記載されていますので、ぜひ読んで実践してみてください。

行動指針ツール(手前から行動指針カード、行動指針シール、行動指針に込めた想い)

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